【筋肉が、ただほぐしても弛まない理由】

メディセル
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こんにちは、溝田接骨院・院長です。

硬くなったり張っている筋肉を柔らかくするために、一生懸命にほぐすことってありますよね。
たとえば、肩が凝ったり腰が重かったり…。

そんな時にほぐそうとするわけですが、それでも硬い場合。
もっと強くグリグリほぐし始めたり…っていうのをよく見聞きします。
マッサージ店で「このお店で一番強い人にやってもらおう」とか。
ボールなどでグリグリガッツリほぐそう!とか。

じつはこれでは筋肉弛まりにくいのです。
場合によっては、悪化してしまいます

今日は、なぜ弛まりにくいのか?なぜかえって悪くなるのか?というお話です。

筋肉は「筋膜」に包まれている

筋肉は、身体のあちこちにありますよね。
○○と◇◇をつないでいる、とか。
解剖図などでは、それぞれ○○筋と名称がついていて、一つ一つが独立したように存在しています。

…って言う風に示されていますし、ほとんどの方はそういうイメージだと思います。

しかし実際には、全身を覆う「筋膜」という組織の「中」に連なって存在しています
えんどう豆で例えると、鞘(さや)の中の豆のような状態ですね。
豆は当然「鞘」の中にいるので、あっちこっちに移動せず、そこにとどまり続けます。
隣の豆との位置関係も決まっています。

筋肉筋膜という鞘の中にいるから、そこにいられますし、隣の筋肉との位置関係も決まっています。
鞘の中で連なっているんですね。

実際のお肉をモデルにしてみよう

これは先日買ってきた「ヒレ肉」です。

これでとんかつ作ったら旨いですよね。

…あ、違う違う。

この肉を例に、ほぐすというのはどういうことか?を見てみましょう。

今回用意した「ヒレ肉」、見ての通りトレイの上でラップに包まれています。
このラップが筋膜だと思ってください。
この画像の状態だと、筋膜で筋肉がしっかり止められているのが分かります。

では、動画で比べてみます。

動画:押す・ほぐす


これは、筋肉をほぐそうと押したりした状態をイメージしています。

上から押すだけですし、筋膜筋肉はくっついたまま。
つまり筋肉の移動性や形状の変化は起こりません
いくらやっても「やわやわ」にならないのがイメージ出来ますでしょうか。

むしろもっと柔らかく!と思って押せば押すほど、ヒレ肉が潰れるだけ…というのがお分かりかと思います。

動画:つまむ(持ち上げる)


今度は、ラップを持ち上げることで筋膜を引き上げた状態をイメージしたものです。

実際には筋膜を直接つまむことは出来ないので、施術で行うときは「皮膚」をつまむことで付随的に筋膜を引き上げる形を取ります。

これだと、ラップ(筋膜)とヒレ肉(筋肉)の間に「すき間」が出来るのが分かります。
これにより、ヒレ肉は固定化されなくなるので動くことが可能になります。

筋肉は基本、動くことで柔軟性を維持するという面もあります。
こうやって筋肉が動ける状態を作ることで、その筋肉は元より、関節や身体全体としても「動く」ことが可能になります
スムーズに筋肉が動けば、当然柔らかいわけですから、筋肉が張った状態では無くなるのがイメージできると思います。

筋肉は、筋膜が動かないと動けない

さて、これだけですと「筋膜があるから動けないんじゃ、ただの邪魔者ではないか」となってしまいます。
しかし先ほど「えんどう豆」で例えたように、この筋膜が無ければ筋肉は勝手にウニャウニャ動いたり、あらぬ方向に動いてしまうんです。
さっきのヒレ肉で考えたら、ラップがなければちょっとトレイが動くことで落っこっちゃいますよね。

筋膜は、筋肉が正しい位置にとどまり正しい動きや形を維持する役割も果たしているんです。
ですが、筋膜筋肉とくっつく(癒着)した状態になると、逆に足かせになってしまう組織でもあるんですね。

まとめ

筋膜があることで、筋肉正しく動くことが出来ます。
また接し合う筋肉をスムーズに動かす潤滑油的な働きもしています。

ただこれがひとたび筋肉癒着すれば、とたんに動きにくくなる。
すると筋肉は伸び縮みが出来ず、縮むだけしか出来ません

それが凝り張りなどの硬さを生む要因になってきます。

ですので、この癒着を取ることで筋肉自由度を与えてあげる
結果、スムーズに動けたり「凝り」が解消されたり「痛み」を軽減することになるのです。

どうでしょうか、何となくゴリゴリほぐしたりしても潰れるだけ(挫滅マッサージと言われます)で、弛みが生じにくいのがご理解いただけたでしょうか?

やり方ももちろん関係ありますが、闇雲に押したりほぐしたりすることが、決して筋肉や身体にとっていいわけではありません
ほぐすにしても「正しい・適切なやり方」でやる必要があるんですね。
いずれにしろ、筋肉や身体が、よりよい状態になるようにアプローチすることが大切になります。

それではまた!

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