【白線と崖の縁】

お知らせ

こんにちは、溝田接骨院・院長です。

今日は、白線と崖(の縁)の違いについてです。

「…は?」

ですよね、ですよね。

なぜこんな話をするのか?というと。
患者さまを見ていると、「出来るけど、やらないでおく」っていうことを感じることがあります。
それを今日は「白線と崖」に例えてみましょう、というお話です。

人は不安を避けたがる

人は、予め自分にマイナスになることは避ける傾向にあります。
だから、わけわからん!ということには、不安を感じ「やめとこう」って考えるのです。

言い方を変えると、分からないもの・知らないものに対しては、なるべく避けようという心理が働きます。
これは、人として当たり前の反応なので、どうしようもありません。
しかし、「やめとこう」の限界値を変えることは可能なのです。

例:肩が痛い人の行動

たとえば、肩を痛めたとします。
大体90°くらい挙げると痛い!としましょう。

逆に言えば、90°までは「挙げられる」のです。

しかし、こういった肩の状態の方は、60°~70°くらいで、挙げるのをやめてしまいます
なぜなら「これ以上挙げていったら、痛くなるから」と思うからです。
だから90°まで20~30°の余裕があっても、その前の時点でやめるのです。

でも、生活の中で使わざるを得ない状況もあります。
すると60°くらいでしか動かせないのに、無理して90°の動きをやろうとします。

つまり、不自然な動きをして使おうとしてしまうんですね(言えば、やりすぎ!ってことです)。
この時に、無理が掛かった場所に痛みを起こしてしまう(応力集中といいます)わけです。

それを普段やっているわけですから、「90°で使えば痛いよな」と思うのも当然。
だから、あらかじめ挙げる角度を抑えるので、いざ使おう・運動しようと思ってもそれ以上出来ないのです。

白線と崖の縁

さて、今日のタイトルです。

グラウンドに白線を引いてあるとします。

その白線のギリギリに立ってみてください、と言われたら、どうでしょう?
まぁ、普通に立てますよね。ただの白線なので

しかし、それが「崖の縁」のギリギリに立ってみてください、だったらどうでしょう?

たぶん、ギリギリまで行くのを躊躇しますよね。
(少なくとも、わたしはムリです…)

おそらく崖の縁から1mとか手前で立ち止まる人がほとんどだと思います。
これが、先ほどの「挙げるのをやめてしまう」ことと同じなのです。

どこまで出来るのか?

「安全だ」と思ってる白線であればギリギリで立てますが、「危ないよなぁ」と思ってる崖の縁であればなかなか難しい。

これを、先ほどの痛みに翻訳してみると?

「ここまでは痛くない」と思ってる角度であれば挙げられますが、「きっと痛いよなぁ」と思ってる角度が想像されていれば、その限界まで挙げるのはなかなか難しい。

となります。

つまり、痛い角度が分かっていても、逆にどこまでなら痛くないのか?が分からないと、手前でやめてしまうのです。

最初の例でいえば、「90°で痛い」だけであれば、その手前からやめとこうってなりますが、少なくとも90°までは挙げられる!と分かれば、そこまでは使えるはずなのです。
だって、90°まで行かなければ痛くないのですから。

出来るが分かれば、出来る

つまり、その限界値(痛くない角度の最大値)が分かれば、そこまでは使えるわけです。

しかしそれが分からなければ、使いなさい!大丈夫だから!と言われても、まぁ使えないわけですよ。

ですから、たとえば治療によって、正しい動きが出来るように段取りを整えて、90°なんか無理無理!でやめてたところを、80°まで動かしてみて「あ、ここまでなら大丈夫」と分かると、徐々にですが使えるようになります

といっても?
といっても?
ここがキモでして。

80°まで大丈夫と思えたら、あえて80°まで挙げる「練習」をしなければ、使い続けることは難しいです。

だって、それまで怖くて60°くらいでやめてました…って癖が付いちゃってるから。
ですから、治療で80°まで挙がった!で終わっちゃいけないのです。
その後に、自分でも80°まで挙げる練習(セルフケア)をやらないとダメなのです。

セルフケアが大切

人の身体は、「使ってナンボ」です。

使わなければ、劣化していくだけです。
しかもその劣化は、日々進んでいきます

そのままの状態で持ちこたえられるわけではなく、どんどんと…。
ですから、進まないように、さらにはより改善させるためにセルフケアは必須なのです。

「出来る」に気付いて、次の一歩を

ちなみに、先ほど例であげた「崖の縁」。
実は高さが20cmしかない…と分かったらどうですか?
ギリギリでも立てますよね?

「出来る」「安全」「大丈夫」と分かれば、出来るもんなんです。

そこに気付いてもらう…というのも、当院が治療で提供したいことの1つなのです。
それが分かれば、立ち止まっていた足も、今より一歩、前に出せますよね?
これが当院のロゴにある「MOVE FORWARD(一歩前へ)」というフレーズなのです。

まとめ

人は、「出来る・大丈夫」ってわかると、それまで「ダメだ~」と思ってたことも、「…あれ?出来るんじゃない?」と思えてしまうもの。

最初は小さな一歩でも、続ければ大きな一歩に繋がっていくし、逆に小さな一歩すら出さなければ、いつまでたっても進んでいきません。
(むしろ身体なら劣化しちゃいます)

こうやって「出来る」に気付き、自分でその改善の一歩を踏み出しませんか?

それでは!

◆お知らせ◆

時間変更など
★9月1日(土)より、引き続き従来通り20時までの診療(19:30迄の受付)とさせていただきます。
★当分の間は「完全予約制」を継続させていただきますので、ご来院の際は予めご予約を賜りますよう、宜しくお願い致します
★ご来院の際は、必ずマスクの着用をお願いいたします
★急患などはこの限りではございません
★ご予約は、お電話(042-725-2948LINE公式アカウントより承っております
★当院では新型コロナ感染対策として
 ・手指や各所の消毒
 ・換気
 ・必要に応じてフェイスシールド
 ・体温検査
 ・ソーシャルディスタンスの維持
 ・患者さまの「重なり」を極力避ける 等々
といった対応をさせていただいております。
今後も必要なことがあれば、都度可能な限り対処してまいります。

ご迷惑をおかけいたしますが、ご理解のほどよろしくお願いいたします

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   院 長 溝 田 博 之
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