こんにちは、溝田接骨院・いんちょーです。
今日も寒いですね…。
日々、冬を感じる季節になりました。
すでに12月。
健康な状態で年越しをしたいですね!
さて、今日は症例のお話です。
その症例とは「蜂窩織炎(ほうかしきえん)」。
聞いたことある方もいるかもしれませんね。
蜂窩織炎って何ですか?
蜂窩織炎とは、別名:蜂巣炎(ほうそうえん)とも言われます。
皮膚の下の組織に起こる「感染症」です。
通常は傷があったりすると、そこから感染したりしますよね?
しかしこの「蜂窩織炎」、明らかな傷がなくても発生したりすのです。
なぜ傷がないのに感染するの?という部分では、よくわかってないこともあるそうです。
ただよく言われるのは「免疫力が下がると起きやすいようだ」ということです。
ある患者さまの例
今回の患者さまの例でお話いたしますと…。
連日のお仕事だったり、不規則な就業時間で夜勤明けであったこと。
そんな状況だったので、あまりゆっくり寝て休むことも出来ていなかったようです。
またその状態で飲酒されました。
で、翌日朝起きたら激痛で足がまともに衝けない…という状態になっていました。
仕事があったため、シップを貼ったりして様子を見ながら過ごすも、全然変わらずむしろ悪化しました。
そして当院へ来院されました。
診察しますと?
(ちょっと分かりにくいかもしれません…)
足を見せていただくと、足の甲がぷっくり腫れていました。
またやや赤紫というかピンク掛かったというか、なんとも言われぬ色味です。
またかなりの熱で、足のみならず、ふくらはぎまで腫れていました。
歩くのも大変で、人差し指と中指の甲部分を押すと当然激痛。
経験上、明らかな原因もなく、急速に腫れて激痛を伴うときは、「痛風」かこの「蜂窩織炎」を疑います。
また発症する前日までの経過からも、それが疑われました。
そこでまずは「かかりつけ医」の先生に診ていただくようにお願いしました。
やはり気になる…
しかし、この腫れと痛みと熱。
どうもおかしい…。
そこで翌日、改めて普段提携しお世話になっている整形外科の先生の診察を受けました。
するとやはり「蜂窩織炎」でした。
抗生剤を処方され、とりあえず対処が出来ました。
よかった~!
蜂窩織炎は侮れないです
じつは自分も以前、掛かったことがありました。
やはり数日出掛けまくったあとに飲み会があり、その夜中から…。
急に膝が腫れてきて激痛で目が覚めました。
傷やケガももちろんありません。
しかしほんのちょっと動いただけで「ぎゃぁ!!!」と声をあげてしまうほどの痛み。
最悪なことにGWという連休中。
2日間我慢して、休み明け一番で、当時ご指導いただいていた整形外科の先生に診てもらいました。
「あ~、蜂窩織炎だよ。痛ぇだろ?」。
先生いわく、あと一日遅かったら切断だぞ、と脅されました(笑)。
すぐさまお尻に大きな針の注射を2本打たれます。
また少しでも動くと痛いので、股関節から足首まで固定されました。
そこから毎日、点滴を1週間続けました。
その後はすっかり改善。
今まで骨折やら何やらといろいろ経験してきましたが、この痛みが一番痛かったです。
なにしろ、関節(の中)での炎症・腫れが、一番痛いともいわれるんです。
いやぁもう、あの時は藁をもすがる思いでした…。
2つの例で共通すること
この症状を起こす「細菌」は、普段身の回りにいる菌なんです。
しかし人の身体には「免疫力」というものが備わっていますよね。
その力が、こういった菌などにさらされても負けないように頑張ってくれています。
しかし免疫力が下がると、それらの菌に対しての「抑える力」が弱まってしまい、菌が増えていってしまいます。
それが感染です。
また通常キズなどで感染が起きると化膿します。
このときポコっと溜まっており、少し黄色味掛かった「膿」が排出されます。
しかし、この蜂窩織炎。
こういった「溜まった形」での化膿ではなく、細胞などの隙間などに入り込むように点々と感染しているので、全体的に腫れるようになります。
この患者さまと自分の共通するのは、
1:免疫力が下がっている
2:明らかな傷がない
この2点。
免疫が下がっているのは、なにも病気だけではないのです。
疲労が重なっていたり、飲酒であったり、寝不足であったり。
免疫力が下がる理由はいくらでも考えられるのです。
ですから、この症状に見舞われる可能性は誰にでもあるとも言えます。
しかもここ最近、急速に冷え込んで来たりしていますし、これから年末に向けて忙しくなったり、人によっては飲酒の機会も増えることと思います。
もし、こういった症状(明らかなキズがない、疲れている・寝不足、急な激痛と熱感と腫れ、いつもと違う肌の色味など)が見受けられたら、様子を見ないで速やかに治療に取り掛かるべきです。
何しろ、自分がそれを一番思い知りましたから…。
まとめ
なかなか怖い疾患でもあるのですが、きちんと診断され処置(抗生剤など)を処方されれば、きちんと治る疾患です。
でも、「何とかなる」と様子を見ていていい疾患では決してありません。
すこしでも気になったら、速やかに受診しましょう。
それでは!
◆おしらせ◆
12月7日(土)は、研修のため休診とさせていただきます。
ご迷惑をお掛けいたしますが、ご理解いただけますようお願いいたします。
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溝 田 接 骨 院
院 長 溝 田 博 之
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