ぜひチェックを!
こんにちは、溝田接骨院・院長です。
久しぶりのブログ記事になってしまいました。
もっとまめに更新しようと心に決めました!(予定)
今日はよく耳にします、骨や関節の「変形」。
レントゲンなどで「ここに変形があって云々」みたいなことを言われたという方も多いと思います。
これが個人的には曲者と思っていまして。
というのも、変形と言われると「あぁ…」と思ってしまうと思います。
だって変形は基本的に「治らない」から。
(手法としては手術もありますが、この辺は置いておいて)
で、変形だから痛むと言われたのに、「変形を治す」治療はされません。
例えば、電気を掛けたり温めたり、マッサージや牽引、薬などなど。
「これらの治療って「骨や関節の形」を変えられるでしょうか?」問題です。
よくよく考えたら、変えられないですよね。
変形しているから…という「原因」なのに、それを治さずにどうやって治せばいいのでしょう?
そう考えると、変形は治らないですから、さまざまな治療を受けて改善がなくとも「まぁ変形だから仕方ないんですよね」で済ませがちです。
これって、「ずっと治りませんよ」という引導を渡されたようなもの。
さて、本当にその痛みって「変形だから」なのでしょうか?
ある患者さまの例(軽度の股関節臼蓋形成不全)
股関節を開いたり、動き出すときに痛みを感じるAさん。
ある時、レントゲンを撮ってもらいました。
すると、股関節の形成がうまく行かずに、関節の噛み合わせがちょっと弱い「軽度の臼蓋形成不全」という病名が付けられました。
もちろん、関節の噛み合わせが弱いので、スムーズに動けない場合もあります。
そんな時に、痛みを発します。
つまり、股関節が変形しているから痛みが出てしまう、ということになります。
ここがミソです
…と、普通は考えますよね。
しかし、その痛みを出しているのは「関節」でしょうか?「骨」でしょうか?
おそらく違います。
骨折したことがある人は分かると思いますが、骨の痛みって、それはもう結構なモンなのです。
しかも変形は時間によって変わるものではないですから、それが原因なら常に痛むはず。
しかしAさんの痛みは「動きがあった時」だけなのです。
つまり、変形自体が問題なのではなく、その関節が動くときに「段取りよく」動くためのさまざまな組織がうまく機能しないために、負担が掛かった場所に痛みが生じる…ということなのです。
Aさんの場合は?
たとえば「臼蓋形成不全」の場合、股関節を開く(開排)とその可動に制限が掛かります。
股関節が開きにくい、という状態です。
Aさんの場合も、股関節を開くと抵抗があり、若干の痛みが生じます。
その場所も、股関節のちょっと外寄りが痛むといった具合。
股関節の「ど真ん中」ではありません。
つまり骨や関節が痛いのではなく、そのまわりの組織が痛みを発しています。
なぜかというと、股関節は身体を支えているという機能もある関節です。
しかし股関節が形成不全のために「不安定」ですから、関節以外の組織を使ってなんとか安定してもらわないと困るわけです。
その組織こそが「筋肉」であり、それをさらに支えているのが「筋膜」なのです。
実際にAさんは「動いた時」に痛みを発していますから、その動きをコントロールしている「筋・筋膜」が実際の痛みを発しているのです。
筋肉・筋膜に、きちんと動いてもらう
さて施術です。
股関節を開いた時に制限をしているのは、先に書いたように、どうやら股関節の「外側」にありそうです。
つまり、外側の筋肉や筋膜が動きが悪いために詰まってしまい、開くことが出来なそう…と考えられます。
そこで今回は、大腿筋膜張筋と小殿筋という筋肉を中心にリリースしてみました。
すると、痛みなく開排動作が出来ました。
もしこれが「臼蓋形成不全」が原因だとしたら。
リリースでは「変形」は治りませんが、実際の痛みは消失し可動域は広がりました。
ということはこの変形が原因ではない、ということです。
「変形により負担が掛かっている」ということはありますが、実際に動きを制限し痛みを出しているのは「筋・筋膜」だったということです。
維持するためには?
もちろん、変形は残ってますから、同じような負担が日々掛かってしまうだろうと考えると、そうならないようにしなければいけません。
Aさんの場合は、レントゲンを撮った際に「筋肉を付けなさい」と言われたそうです。
確かに不安定を解消するためには、筋肉による安定の獲得は必要だと思います。
ですが、先ほど書いたように、関節が問題ではなく動きの問題…もっといえば筋・筋膜の動きの問題だったわけです。
つまり、これらがちゃんと段取りよく動いていない段階で運動すれば、「ちゃんと動かないように鍛える」ことになってしまいます。
目指したいのは「ちゃんと動くように鍛える」わけですから、まずは「段取り」を整えてから運動すべきと考えます。
今回の例でいえば、まずは「股関節が開けるように、筋・筋膜が段取りよく動く」ことが先決です。
間違った動きをもっと鍛えたら、どんどん間違えていく。
正しい動きをもっと鍛えたら、どんどん正しくなっていく。
そういうことです。
まとめ
今回は、Aさんの股関節の例でお話させていただきました。
でもこれは股関節に限りません。
腰でも「背骨(脊椎)が変形している・ずれている」とか、膝が「変形して間が狭くなっている」とかありますよね。
いずれも変形です。
変形は治らないと考えたら、「ずっとこのまま…?」と思っちゃいますよね。
実際それで将来どうなるか?歩けなくなるんじゃないか?と不安になって、ご来院される方もいらっしゃいます。
レントゲンで見ることのできる「骨・関節」だけで判断すると、そうかもしれません。
しかし今回のように、レントゲンには映らない「筋・筋膜」がきちんと動ければ、症状が改善する可能性もゼロではないということなんです。
例えば膝の例でいうと、こんな例もありました。
【立てるようになりました!~膝の痛み】
【諦めなくてもいいかも?】 ~膝の痛み~
レントゲンも診断材料のひとつですが「すべてではない」ということです。
↑これも医学書を開けば書いてあることです。
自分がお世話になった先生が言っていたのは、「See The Big Picture」という言葉。
日本語で言えば「木を見て、森を見ず」といったところ。
ここが大切かと思います。
当院は、局所はもちろんのこと、そのまわりや「全体」を見て、施術していきます。
ですから、「○○と言われたから仕方ない」と諦めないでください。
もしかしたら、当院があなたの痛みや不安の改善のサポートが出来るかもしれません。
お気軽にご相談くださいね。
ありがとうございました。
Aさんも「変形だけが原因じゃなくて、筋肉や筋膜からも来ることがあるんだよって知ってもらえるなら」と、ご協力くださいました。
こう考えてくださる患者さまにいらしていただけることは、治療家として本当にありがたいことです。感謝!
それでは!
★ご来院の際は、可能な限りマスクの着用をお願いいたします
★急患などはこの限りではございません
★ご予約は、お電話(042-725-2948)・LINE公式アカウントより承っております
★当院では新型コロナ感染対策として
・手指や各所の消毒
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・ソーシャルディスタンスの維持
・患者さまの「重なり」を極力避ける 等々
といった対応をさせていただいております。
今後も必要なことがあれば、都度可能な限り対処してまいります。
ご迷惑をおかけいたしますが、ご理解のほどよろしくお願いいたします
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溝 田 接 骨 院
院 長 溝 田 博 之
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